見れば、ベッドの上に、ハイヒールが数足並べられている。キャバレーの女が履くような銀色の靴もあれば、真紅のハイヒールもある。彼女はびっくりしたわけなんだ。ご体、これはどういうことなんだろうか。なんのために:::」びっくり仰天の彼女は靴を眺めていたわけだ。彼は、その彼女の顔を見ながら、怒りっぽい口調でいったんだ。「おい、どれか履けよ」と。「履けって:::」彼女は戸惑ったわけだ。そりゃ、そうだろうな。ベ ドの上で、靴を履くとは夢にも考えていなかったものなあ。だから、彼女は躍っていたわけなんだよ。すると、彼は、厳しい口調で、号令をかけるわけだ。「きあ、好きなのを履いて、ベッドに仰向けに寝るんだ。ネグリジデもパンティーも脱いでだ。これが、ぼくたちの記念すべき初夜なんだ」彼女も負けていなかったわけだ。「どうしてハイヒールを履くのですか。おかしいわ。そんなの。とても、おかしいじゃない:::」今度は、彼の方が泣いて、京れみを乞うようにしていったんだな。「頼むから、履いて下さい。履いてくれないと、ぼくは欲情しないのです。男の用をなさないんだ:::」彼は、ハイヒールを履いた女がベッドに横たわっていることで、完全になるという性格だったわけだ。本当の恋愛を知らない男はダメ男の機能がおかしい男だと笑っていてはいけないんだ。外見はなにも変わったところのない男でも、一歩内面に踏み入ると、男は、女にはわからないコンブレッグスをもっているわけなんだよ。男の嫉妬は、女の嫉妬以上だと前にもいったけれど、まさに、そうなんだからね。男の歪んだ内面は、女の歪んだ内面よりも、仕末の悪いものなんだよ。その新郎は、新婦を殴りつけたというんだな。「これだけ、ぼくが頼んでいるのにわからないのか 」というわけだ。無茶だよなあ。その挙句に、彼は、彼女を怒鳴りつけたんだ。「いいか。女は仮死状態になっても犯すことが出来るんだぞ」。つまり、仮死状態の女にハイヒールを履かせて、性交することだって出来るぞというんだな。だ。そこで、彼女は、泣き泣き履いたとなれば、少し古いよ。彼女は怒ったわけ「おかしいじゃないの。そんなことは、変態なのよ。いくら、あなたがを使って一流大ι学を出て、一流企業のエリートサラリーマンかわからないけど、あたしには一切認められませんからねッ」彼女は彼を拒絶したんだ。これは当たり前の話さ。ところが場所はハワイだ。深夜に着替えてフロントに行っても、英語しか通じない。

彼女は頑張って、ソファに寝て、その翌日、単身で羽田に着き、裁判しても、一生あたしは、あんな彼と生活出来ないといったわけだ。これは調停の結果は、彼女の言い分が通ったんだ。当たり前の話だといえるかもしれないが、案外、最近の見合結婚には、こういう悲劇が生じるものなんだよ。男が、母親の意のままに操られて、健全な性を見失っているというのが多いわけだ。性的なコンプレックスの塊みたいになっているわけだよ。二十何歳のわが子つかまえて、「坊や・・・・・・」などという母親がいるんだから、注意した方がいいなあ。現在の結婚適齢期の男性には、実際おかしな奴がいるわけだ。なぜ、そんなことになったかというと、そういう男の母親は、おれと同じように、思春期を本当の恋愛で過ごしていないから、息子に仮託した恋の心情をもって甘えているわけだよ。母が息子に甘え、息子は母に甘え、もういきつくところはなしという状態があるわけなんだ。余裕を持って男を見てほしいなお嬢さん、あなたは知らないけれど、う男は、同性愛に走ってしまうのも多いんだ。お嬢さん、あなたがもし結婚して、その相手が、他の女相手に浮気をするのがいいか、それとも、男との性にはしったらいいか考えたことがあるだろうか。おそらく、ないと思うが、男が男に走った場合、そりやもう屈辱ってものではないんだよ。おれはね、お嬢さん、そういう男が、愛読している雑誌に、自分の希望を投稿しているのを知っているんだ。ほんとに、傍いてしまう。こうい次に、その実際を何例か挙げてみょうか。ー 歳までの パンの好きな細身のヤングで末長く付合ってくれる君、おこれが男から男に宛てたラプ・レターなんだよ。便り下さい。カコイイ人なら幻歳まで可。できるかぎりまじめな交際を望む。1111泊歳。 ×加。短髪でスポーツはなんでも野きです。体に自信あり。顔は男性的。アレも立派。水泳、バレーボールをやっています。僕と同じようなガッチリした体格の人を求めます。これはまだいい方なんだよ。||皮ジャン、皮ジーパン、皮ツナギや、防衛大生、自衛隊、ガードマンの制服の好きな泊代です。皮マニヤの方や、制服マニヤの方を求めています。そのような姿で や が出来たらと日夜考えています。そうして、彼等は、やたら三浦友和を求めながら、一方では、社会的な面子を重んじて、女性との結婚(当たり前だが)も考えているんだから、恐ろしいじゃないか。

毎夜淋しい夜の僕を、思いきりメロメロになるぐらい、手、淫口舌で体中を愛撫して筋肉質な遅しい毛深い却代 印代の方を愛したい。却歳。色白、下半身毛深く妻あり。というのもあるんだなあ。妻に羽パーセント、向性に河パーセントの愛情をかけたいというのもいるわけなんだなあ。レズの世界どころじゃないわけだ。男と男の日本が、今や、生まれてきているんだなあ。こういう男に、なぜ、女が嫌いかと取材してみると、「女は嘘つき」というのもいるし、「女は不潔日」という奴もいるし、「女に性を教える自信なし」というのもいるし、「妊娠を考えての性なんて、おれはいやだなあ」というのもいるわけなんだよ。どちらにしても喝お嬢さん、あなたにとっては理解し難い男たちだというかもしれないけれど、おれはね、こういう取材をしていると、仮面をかぶっているのは、男のような気がするのさ。そういう男にがぎって、女にやさしく表面はつき合っているのもいるし、女がいい寄ると逃げていく男もいるんだなあ。両刀使いは、向性も呉性も性の対象にするものだけれど、こういう男に惚れたり、結婚したりすると‘女の悲劇になづてしまうような気がするんだよ。やはり‘男のやさしさとかさ、あるいは外晃だけの男は好きにならないのがいいと思?な。女ば、男に惚れる時には、その男が人生にどういう目的をもっているかを重視しないといけないと思うよ。な も、歴史を変えるような自的をもっている男を偉いといっているわけではないんだよ。少なくとも、お嬢さん‘あなたをいい方向に変え得る男を求めるべきではないだるうか。お嬢さん、なにも男を怖がる乙とはないわけだ。もう少し、余裕をもっ τほしいだけなんだよ 誘う心で誘われる考えてみると、思いあがりというのは、思いやりの裏にあるらしいなあ。簡単にいえば、思いやりというのは、相手のことを考えて、「こんなことはいってはいけないことだ」と自分を諌めることだよな。ところが、思いあがりというのは、相手のことを無視して、自分本位にいってしまうことだなあ。昔、こういうことがあった。男が 子と恋愛関係にあった 男というのは、坊ちゃん育ちで、一途なところがあった。 子も、そういうところが好きになったんだと思うなあ。この二人の愛の進行は、ごく数人だけが知っていたわけだ。傍目から見ていると、 子は勝ち気で、男が自分に惚れ切っているという自信があったわけだよなあ。

思いあがりの芽は、このあたりからあったってことだよ。ところで、男には年下の友人の 夫がいたんだ。 夫というのは 男とは違って、実生活の中でパリパりやっていくタイプなんだよ。夫は 男と子の聞がどうなっているかは知らなかったんだよ。ところが、 夫と 子があるスナ グで偶然に会ったんだ。二人の話は、かなり弾んだらしい。 夫の喋り方というのは、 男とは違って、相当強引なんだよ。一方的というか、相手を無視してどんどん喋っていくというタイプなんだよなあ。 男がゆっくりム ドを楽しむ方なら、 夫は強引に女性に迫るタイプというやつだよ。 子は、二、三回 男と一緒の時に、夫と会っていたから、 夫の性格なんかはよく知っていたわけなんだよ。 子は深夜になったので、 夫に送ってもらうことになったんだ。タグシーでね。それも 夫がいったわけではない。 子が、それとなく 夫に送ってほ しいという姿勢をみせたわけだ。 夫は、べつに下心があったわけではない。彼は、全然逆の方角なんだから、 子を送っていくと大変なタグシ 1代になってしまうんだが、そこは 夫の性格と酒が入っていたので、「よし 」てんで、彼女を送ることになったわけなんだよ。ま、この先は、二人とタクシーの運転手しか知らないことになるんだが、その翌日、 子から 男に電話がかかってきたわけだ。「昨夜、 夫さんにキスされちまったのよ、タグシ の中で」というのだ。電話の声は怒りにふるえている。 男はびっくりしたよ、そりゃ。怒るのも当たり前だよなあ。子の状況報告によると、 夫はタクシーの中でよく眠っていたというのだ。その 夫が 子の家近くになると、ガバッと起きてキスしたというのだ。男は怒って 夫に対決したい気持ちになったが、直接というより間接的に夫の方を聞いてみた方がいいというので、 という人物に依頼したわけなんだ。 子のいう半暴力的キスが事実かどうかというわけだなあ。 は 夫に問いただした。愛する男を傷つけた思いあがり夫は、あっさり認めたわけなんだょ。「でもなあ、タグシーに乗って、ぼくの胸に頭をあずけて、いるんだよ。こりゃ、ムードとして最高じゃないかねえ」という。子の証言と 夫の証言は、ここで完全に食い違うわけだよ。芥川龍之介の『薮の中』みたいなものだ。子のいうガバ というのと、 けだよ。夫は、「なんなら、タグシと、情然としている。というのはたからなんだ。が、 子は、 夫のいってるのは絶対に嘘だという。

こちらの言葉を信じたならいいかわからないんだな。なわけなんだよ。すると 子はよく眠って夫のいうスヤスヤというのが大いに違うわ1の運転手の証言でもはっきりさせたいよ」男と子がかなり進展していたのを知っ男はど男としたら、かなり複雑お嬢さん、あなたはどう思うかねえ:::。おれはね、男だから 夫の肩をもつわけじゃないが、 子のもっている女の思いあがりがいやになったよ。第一に、どうして 夫に送らす気になったのかなあ。タクシー代が浮くとでも考えたのかねえ。ま、そんなことはないと思うけれど、かりに 夫が送って行くと申し出ても、それを断るのが当然じゃないかなあ。深夜ですぐにタクシーを拾うことが出来ないというのなら、 夫の車に一旦乗って、それでホテルの玄関口に客待ちしているタクシーとか、ターミナルのタクシー乗り場に行って、自分一人で乗ればいいんじゃないか。それを 夫に送らせたというのは、「この人もあたしに気があるらしいわねえ」という思いあがりがどこかにあったんじゃないかと思うなあ。ここでだよ、夫のいうとおり、彼の胸に頭をあずけてすやすや眠っていたというのなら、もう、どうしょうもないじゃないか。次にだな、ガバ γとはね起きたと仮定しても、 夫の行為を 男に報告するのはどうもわからないなあ。男を愛しているなら、出来るわけがないよ。おそらく黙っていると思うんだよなあ。 夫を 男の前っていうか、われわれの前に告発してみせるのが.とうもわからないんだなあ。いやーな感じがしたよ、おれは:::。黙っていることは嘘をつくことじゃないんだものなあ。「これを 男にいうと 男は傷ついてしまうから:::」というのが、女らしい配慮だと思うんだよ、おれは:::。これが、女の思いやりってやっじゃないか。もし、彼女が黙っていて、 夫が調子にのって喋りまくったなら、おれたち仲間は、 夫を男の屑というだろうが、 子の方から 男にいった途端に、子の思慮刀浅さに、おれは唖然となったよ。男を祁撒っているとしか思えないじゃないか。 男を窮地に陥れて楽しんでいる悪魔的な女の行為としかいいようがないと思うんだ。奥床しきじゃないよずるさだねお嬢さん、女の中には「誘う」という考えと「誘われる」という考えが同居しているものだが、先ず「誘う」という気持ちをもっているから「誘われる」という結果になる方が多いということを知ってもらいたいんだよ。『誘う」気持ちがないのに「誘われる」ことは誠多にないといってもいいんじゃないだろうか。

そいつを棚に上げて、ギ+アギャア騒ぎたてるのは、夜明けを間違えた鶏みたいなもので、うるさくって仕方がないもんだよ。男には、そりゃ、色々なタイプがあるもんだよ。静かな奴、荒々しい奴、無口の奴、おしゃべりな奴といろいろあるもんだが、男の行為の中には「誘う」といラ行為しかないものだよ。女のように「誘う」気持ちをひた隠し巳しながら「誘われる」のを待つという男はいないことを知ってもらいたいんだよ。この心理のちがいを、おれは、女のずるさだといいたいんだな。奥床しきとは思いたくないわけだ。 宮か ζれで騒ぐのは、いかにも小ζ賢しいじゃないか。創造性なんでどこにもないじゃ-ないか。むしろ、おれは、そとに狂牒伎を見てしまうわけなんだよ、お嬢さん。おれはね、バイコフの『動物物語』やら、キ プリングの『ジャングル・プグ』に登場する猿の話を思い出したんだよ。ただ喧しいだけだ。そして嫉妬深くて、突発的な復讐をやり遂げる猿の話となんとなく似ているんだなあ。お嬢さん、女の自己本位の解釈をする前になにが原因でこうなったのかをよ〈考えてほしいんだなあ。小賢しい思いあがりつてやつは、男の最も嫌うところなんだよ。の一万人中、声をかければ二千九百人がお茶の誘いに応じるという統計が出ていたが、これも「誘う」なんらかの要素をもっていたから「誘われた」ということになるわけだよ。「お茶を欽みませんか」といわれて、喫茶店に入って、お茶を飲んでから、「悪いけど、君、払っといてくれないかなあ:::」といわれたら、お嬢さん、あなたはどうするかなあ。そりゃ、怒るだろうなあ。しか ねえ、そういう ζとも十分に考えられるんだよ。なにも法律でさ、お茶を欝った男の方が支払うべしという項目もないんだからなあ。とこで、なぜ、お嬢さん、あなたが怒るかというと、自分の思いあがりに水をぶつかけられたからなんだなあ。誘われた時、「あたしは魅力的な女性なんだわ、きっと:::」と内心思ったに違いない。そして、誘われる前に、その魅力をちらつかせたに違いないんだなあ。なにもお嬢さん、おれをそんな疑い深い目で見なくっても:::。今夜は、間違いなくおれが払うから。男性にいってはならない雷葉お嬢さん、マナーについてどう思うのかなあ。男の目から見ていて、とても鼻もちならない女性の行動があるなあ。言動といってもいい。最近、身近に感じたこと、あれこれをいおうか。ある商社に行ったんだよ。